株式会社トランスアクト

弊社は、企業経営者、会社オーナー、文化人、トップアスリート、政治家などのエグゼグティブ層向けに専属の運転手や秘書を派遣する業務を専門に行っています。登録者は運転手2800名、秘書3000名を超え、拠点は東京・横浜・名古屋・大阪・福岡・NYにあります。運転手と秘書という2つの派遣業務を一手に担う会社は国内では弊社以外になく、エグゼブティブ向け高付加価値サービスの牽引者として注目を集めていると自負しています。
創業は2013年４月。自ら起業して丸10年が経過し、第11期目を無事迎えることができました。しかし40歳という不惑の年齢で起業に至るまでは山あり谷ありの人生でした。
大学卒業後、私は国会議員の秘書として働き始めました。その後、いつか引き継ぐ計画で親族経営の会社に入社したものの、長続きしません。次に再び議員秘書をしながら政治家を目指すも、力及ばす断念。そして34歳のとき、政治の世界から去る決断をしました。以来、職に就けない不遇の時代を過ごします。肉体労働などのアルバイトを渡り歩く生活です。一人だったらそれでも良かったかもしれませんが、結婚し、子どもにも恵まれたため、悠長なことは言っていられません。家族を養っていくには、いつまでもフリーターというわけにかいかない。追い込まれて悶々としていたある日、知人から「役員の派遣運転手のアルバイトをやらないか？」と誘いを受けました。これがターニングポイントになります。

長年務めた議員秘書の仕事は運転手も兼ねるので、運転には絶対の自信がありました。久しぶりにスーツを着てお客様の高級車を運転し、仕事を終えて感謝の言葉をかけていただいたときは達成感に包まれました。この経験が起業のきっかけとなり、役員運転手派遣というビジネスモデルを独自に研究し、魅力を感じて踏み出したのです。
住まいのアパートの一室を事務所に、ノートパソコン１台からのスタートでした。運転手は私一人です。自身で作成したWEBサイトで集客を行い、ハローワークの無料求人で運転手の登録者を募集。地道に信頼を重ね、実績を積み上げていきました。結果、第１期こそ赤字でしたが、第２期目に黒字転換して以降、プラス成長と右肩上がりの売上となっています。

40歳、逆境からの起業ながら、着実に成長してこられた要因は大きく２つあると分析しています。
ひとつは、超富裕層マーケットをターゲットにしたことです。非常に狭くニッチな市場ですが、コロナ禍でも超富裕層顧客のニーズや購買意欲に変化は見られず、弊社の業績も鈍らずにすみました。これにはメインとする派遣運転手のビジネスモデルも関係し、高単価商売の一方で各種設備投資などが少なく、売上が安定することが支えになっています。
もうひとつは、“センス”の良いスタッフを厳選して揃えていることです。運転手でいえば、地理への精通、高度な運転技術、誠実な接客マナーなど基本的なサービスの質が優れているのは当たり前のこと。弊社では「気配り・心遣い・おもてなし」というサービスの質をより極めた感性を重要視し、高確率のリピート顧客獲得につながっています。
私たちは目先の売上や企業規模の拡大を追い求めていません。そこにこだわるとお客様の信頼を損ねてしまうからです。
今後も最高のパフォーマンスとサービスでお客様の期待に応え、着実に信頼と実績を積み上げていきたいと考えています。