芝電機株式会社

弊社は1943年の設立と同時に整流器の製造販売を開始。創業以来、一貫して電源装置の製造販売を継続してきました。1948年に旧日本国有鉄道（ 現 J R ）の指定工場となり、半導体エレクトロニクスの進展と共に事業を拡張。現在は総合電源機器メーカーとして、大型電源装置からインバータやコンバータなどの小型ユニットまで、お客様のニーズに合わせて提供しています。
鉄道や公共施設などのインフラを支える産業用の電源装置には、高い品質と耐久力、信頼性が必要。弊社では80年間で培ってきた高い技術力に加え、開発設計から納品までの全工程を一貫生産で行うことで高品質な商品提供を可能にしています。それぞれの産業を支えていることが会社の存在意義であると同時に、私が好きな「ものづくり」の会社を運営できていることがやりがいでもあります。

弊社は2023年に創業80年を迎え、1月に体制が変わりました。これに伴い組織を変えるなど事業強化を図り、1月の改編で縦割りの本部制を導入。世代交代や新たな部品に対応していくため、常に変化をしなければなりません。また、ものづくりメーカーである以上オリジナルの技術は重要。技術向上を図るために、開発本部も設けました。
一方、競合他社とはある程度協力しなければ業界が発展しないでしょう。R＆D関係の部隊も設置し、コア技術開発に力を入れるのと同時に、他社とのコラボレーションを意識した上での事業を進め、業界全体の活性化を目指します。
社内コミュニケーションについては、本社と工場には物理的な距離があるため、難しいこともあります。セクショナリズム防止のため、近年では外部研修も取り入れています。弊社は先輩に教えてもらいながら会社の中だけで育っていましたが、これでは時代の流れに合わせることができません。工場勤務の社員には東京に出てきてもらい一日研修を受けてもらうなど毎年コミュニケーションが円滑に行えるように工夫しています。
引き継ぎの際にひと言あるかないかで情報の正確さや理解度は変わります。場所が離れていても円滑にコミュニケーションができれば社内の雰囲気はもちろん、品質向上にも繋がると考えています。会社の中でのびのびと自分の意見が通るような風潮に変えていくことも必要です。

弊社で働くうえで、自分の思いをうまく伝えることができるコミュニケーション能力が必要だと考えます。そのためには、人の話をしっかり聞く必要があります。また、“モノ”に対して興味を持つことがものづくりの現場では大切。産業電源は身近にあるわけではないので、いきなり興味を持つのは難しいかもしれません。それが社会を支え、役に立っていることを徐々に意識できるようになってもらえれば。
弊社は、営業や生産など部署を問わず受注してきたものを1人が最後まで担当します。ものづくりの根底にはものに対する興味、それに対する思いがあります。自分が作った製品が様々なところで使われ、社会の役に立っているというところにやりがいを感じてほしいと思います。これからも「この会社で働けてよかった」と思ってもらえる社員を増やせる環境や雰囲気づくりを心がけています。