一貫生産体制で支えるものづくり
「NOと言わない」姿勢で磨いた技術
当社の原点は、祖父が創業した木工の製材所にあります。創業当初は木材加工に用いる帯鋸刃の整備が主な業務でしたが、「必要とされることに誠実に応える」という姿勢は、当時から変わらず受け継がれてきました。その積み重ねが、現在の事業につながっていると考えています。帯鋸刃の整備を通じて溶接などの技術を磨き、次第に産業機械分野へと仕事の幅を広げていきました。中でもクレーン用ブレーキバンドの製造を任せていただいたことが、金属加工分野へ本格参入する大きな転機となり、ここで培った技術が当社の基盤を形づくっています。現在は、クレーンを中心とした産業機械部品の加工や、省力化・自動化機械の製作を主力事業とし、材料調達から加工、溶接、塗装、組み立て、検査、出荷までを自社で一貫して行う体制を構築しています。品質と納期の両立を可能にするこの体制が、当社の大きな強みです。また、「どんな仕事も断らない」という祖父の考え方は、今も当社の基本方針です。他社では難しい案件にも向き合い、実現方法を探ることで技術の幅を広げてきました。その結果、現在では金属製品に加え、樹脂製品の加工まで対応できる企業へと成長しました。「丸富士さんに相談すれば何とかなる」という言葉が、私たちにとって何よりの評価です。
拠点体制で拓く次世代の生産力
DXと設備投資で製造現場を強化
現在、当社では10万点を超える多種多様な製品を手がけています。本社では中型の構造物を、春日工場では大型構造物や樹脂製品を中心に製造してきましたが、2025年7月に川東工場が稼働したことで、生産体制は大きく進化しました。これまで対応が難しかった超大型部品の製造が可能となり、3つの拠点が役割を分担しながら、一貫生産体制をより強固なものにしています。川東工場の新設は、当社にとって大きな転換点です。西日本最大級となる製造機械を導入し、大型機械部品の製造に特化した拠点として立ち上げました。背景には主力取引先のタダノ様をはじめ、業界全体で製品の大型化が進む一方、それに対応できる加工会社が減少している現状があります。であれば当社がその受け皿になろうと、これまで手がけられなかったサイズの部品まで請け負える体制づくりを、明確な経営戦略として進めてきました。現在では新たな引き合いも着実に増えています。こうした生産力強化と並行して、DXの推進にも本格的に取り組んでいます。社内システムの刷新を進め、2026年からは一人1台のタブレットを導入し、ペーパーレス化を加速させる計画です。生産データや設備の稼働状況をリアルタイムで可視化することで、現場から経営層までが同じ情報を共有し、迅速で的確な意思決定につなげていきます。将来的には、蓄積したデータをAIに活用し、生産量の変動要因や需要の兆しを分析することも視野に入れています。経験や勘に頼ってきた部分をデータで裏付け、次の一手をより早く打てる体制を整えていきたいと考えています。一方で、DXや設備投資を進める中でも、これまで磨いてきた職人の技術を軽視することはありません。人の手だからこそ生まれる精度や感覚を大切にしながら、最新技術や仕組みと融合させていく。そのバランスこそが当社のものづくりの強みです。守るべきものは守り、変えるべきものは変える。その姿勢で、次の成長段階へ進んでいきたいですね。
若い力と熟練の技を掛け合わせて
新しい時代のものづくりへ挑戦
うれしいことに近年は若い人たちの応募が増えており、実際に入社した人材を見てもいい流れができ始めていると感じています。若い世代には、若い世代ならではの強みがあります。特にデジタルやプログラムへの理解力、吸収の早さは大きな武器ですね。最新の機械やシステムに対しても抵抗がなく、立ち上がりが非常に早い。これは今の時代において、ものづくりの現場では欠かせない力だと思っています。一方で、長年現場を支えてきたベテランの職人たちは、経験に裏打ちされた判断力や勘、そして人の手だからこそ出せる精度を持っています。若い人たちがデジタルや機械操作を担い、ベテランがその先を読む。今まさに自動化・DXが進む中で、世代ごとの役割分担をうまく組み合わせていくことが、これからの生産現場には必要だと実感しています。会社として掲げている一つの目標があります。それは、現在の約100名体制のまま、売上高60億円規模を目指すということ。そのために欠かせないのがDXの推進です。人数を増やすのではなく、一人ひとりの仕事の負荷を減らすとともに、生産性をさらに高める。機械の自動化やAIの導入、事務作業の効率化によって、同じ時間、同じ労力で、より多くの仕事ができる状態をつくっていきたいと考えています。
「出る杭」であり続けるために
全員で高みを目指す「誇れる」組織へ
社員には、常に「出る杭になろう」と伝えています。「出る杭は打たれる」と言われることもありますが、本当に圧倒的な存在になれば、簡単に追いつかれることはありません。同業他社と同じことをしていては、成長はありません。だからこそ私たちは、常に一歩先を走り続け、簡単には真似されない会社でありたいと考えています。その原動力になるのが、若い世代の柔軟な発想と、現場で磨かれてきた確かな技術を掛け合わせる力です。一人ひとりが力を発揮し、全員で成長していける組織を目指しています。もう一つ、私が経営において大切にしているのが、「自分の子どもを入れたいと思える会社にすること」です。就業規則や休暇制度の整備はもちろん、成果を正当に評価し、努力が報われる賃金体系づくりにも力を入れています。誰もが意欲を持って働ける環境を整え、親が胸を張って「うちの会社で一緒に働こう」と言える企業風土を育てていきたい。そのためにも、私たちは現状に満足せず、進化を止めてはいけないと考えています。当社が求めているのは、変化を前向きに捉え、未来に向けた挑戦を共に楽しめる人材です。ITやデジタル技術を取り入れたものづくりの可能性はまだまだ広がっています。その最前線で自分の力を試し、仲間とともに高みを目指したいと考える方に、ぜひ当社の扉を叩いていただきたいです。