大胆な組織改革を実行中
海外展開も視野に入れる
私たちの生活になくてはならない上下水道。弊社はその水処理に使用する機械装置の設計・製造・施工・保守管理を行っています。創業以来、自治体の水道局をはじめ数多くの公共事業に携わり、インフラ整備のための技術を提供してきました。弊社が手掛ける装置、施設は多岐にわたります。プラント部門では上下水処理施設、環境インフラ施設。機械装置部門では前処理装置、沈砂池機械装置、高度処理装置をはじめとする多様な装置を開発しています。設計から加工、組み立て、工事、施工、メンテナンスまでの一貫体制のもと、高品質でスムーズなサービスを提供。全国の官公庁から高い評価を得ています。昨年2月に三代目社長に就任。現在、社内の一大改革に取り組んでいる最中です。中期経営計画を策定し、10年計画で組織改革を行っていきます。現在は新生三辰精工としての基盤を構築する期間。会計システムを導入して会社の数字をしっかり見える化して共有。さらに外部コンサルを招いて会社の強みと弱みを明確化しています。今後は官公庁に加えて民間企業に向けた自社製品の開発・販売。海外展開も視野に入れた計画を練っています。そのために今後10年で社員を倍増したいと考えています。
社員の約4割が女性
働きやすい環境を整備
現在、社員の約4割を女性が占めており、設計、製造、施工の各部門で活躍しています。建設業界では、かなり女性の比率が高くなっていますが、女性が活躍できる企業としてさらに改革を推進していきたいと考えています。女性目線の情報発信や企画提案、そうした活動を通じて、誰もが働きやすい組織をつくっています。厚生労働省が「女性活躍推進企業」という認定制度を設けているのはご存知でしょうか。女性の採用・就業状況、管理職比率などで判断される制度ですが、弊社も認定を目指しており、今後は女性の管理職も積極的に登用したいと考えています。これらの取り組みが評価され、今年、一般財団法人日本次世代企業普及機構から「家族に入社を勧めたい次世代に残していきたい企業」として認定されました。この制度は企業の働きやすさを総合的に評価する国内唯一の民間認定制度です。
新しい社員の力で
他分野への進出を構想
経営理念は「サスティナブル・チャレンジ」。水処理専門会社というSDGsに直結した事業を展開する企業として、持続可能な社会を見つめて積極的にチャレンジしていきたいと考えています。そのための社員研修を充実させ、社員に多様な学びの機会をつくっています。資格取得も奨励しており、会社が費用を負担。建設業経理士という難関資格を取得した社員もいます。個人型確定拠出年金イデコも会社が1万円負担する形で始めています。また、中期経営計画において、新たな収益源として見据えているのが自社製品の開発。これまで下水処理場の汚泥処理に使用してきた遠心脱水機の技術を食品業界や医療分野に応用できないかと、日夜研究を重ねています。弊社の未来のシナリオであり私の意思表明でもある中期経営計画は、社員全員の前で発表しました。すると、ひとりの若手社員が「ワクワクしかない」と目を輝かせていました。こういう社員がひとりでもいたことに感激でした。企業をつくるのは人です。前向きな人がたくさんいれば会社も前を向くことができます。次の三辰精工をつくるチャレンジ精神あふれる人との出会いを楽しみにしています。