日ポリ化工株式会社

当社は1962（昭和37）年に創業し、今年は61年目を迎えます。創業と同時に当時まだ珍しかったFRP（繊維強化プラスチック）を使用し、ユニットバスの製造販売を開始しました。創業者で私の父でもある中塚伊三郎のこの案は、銭湯が主流で内風呂を持つ家庭が10軒に1軒だった時代に大変ご好評いただきました。小さいお子さまのいるご家庭や足腰の弱ったご高齢者にも、ゆっくりとご自宅で湯に浸かっていただきたいという、先代の人を思う気持ちが実ったように思います。
以後、ユニットバスを中心に時代の要請に合わせて人工大理石のキッチンカウンターや各種防水パン、タイルパネル、人工炭酸泉製造装置など、人々の暮らしを豊かにする製品を世に出し続けてきました。現在当社では「新しい風呂文化を創る」というビジョンを掲げています。ものづくりの企業として世の中に新しい提案を投げかけること、入浴という清潔とくつろぎを同時に叶える日本独特の文化を通じて人々に豊かで健康的な生活をご提供すること、が私たちの願いです。

創業当初は高度経済成長の波に乗り、量産品の扱いが主流でしたが、時代の変遷とともにセミオーダーやフルオーダーなどのご依頼も増えました。ユニットバスのパイオニアとして長い間培った知識を活かし、「新しい」「初めての」をキーワードに、当社ならではの製品をご提供しています。「日ポリさんでないと」と特別にご指名を受けることも多く、ものづくりに興味のある方には、非常にやりがいのある会社です。
きめ細やかな技術に定評をいただく私たちの製品は、外資系の五つ星ホテルや、ビジネスホテル、グレードの高い高級マンション、大使館などに納入されています。世界的なラグジュアリーホテルである「セントレジスホテル大阪」、「JWマリオットホテル奈良」をはじめ「アパホテル」や「スーパーホテル」など、みなさんがよくご存じの空間に私たちの製品が重用されています。どれも簡単なことではありませんでしたが「難題を避けて通らずチャレンジする社風とチームワークの賜物です」と胸を張ってお伝えしたいですね。常に苦楽をともにする社員のみなさんには、できるだけ長く共に働き、仕事を通じた成長を味わってほしい。そんな思いから産前・産後、育児や介護のための休暇、奨学金支援制度や、40歳以上の社員の人間ドック受診など一人ひとりにとって、働きやすい職場であるよう勉めています。

入社10年で2回の育休を取得、現在は在宅勤務を中心にしながら活躍する女性社員など、現在多くの先輩たちが子育てをしながら業務でも活躍中です。今後国のさまざまな要請や社会環境など急激に状況は変わっていくでしょうが、現場のみなさんの声を丁寧に聞き、よりよい職場環境を提供していくつもりです。
通常業務の研修とは別に当社には「社内大学」という学びの場があります。これは日常の業務からより視点を高くして、ユニットバスのプロ集団として品質を創り出すための人材教育の場。「社内業務の本来の意味に気が付くことができる」と社員のみなさんからも定評があります。わが社の風通しのよさ、チームワークのよさはこういった学び、気付きに支えられているといえるでしょう。
これからの時代、私たちが次代のみなさんに望むことは、自分に与えられた環境で貪欲に学んでいこうとする気持ちです。仕事を通じ自らの人格とスキルを磨こうというエネルギーを持って、自分の人生をプロデュースしていく人材を、私たちはしっかりとサポートしてまいります。