創業者が「餃子」の
魅力を発見
宇都宮みんみん誕生のきっかけは、祖父が戦後に宇都宮市内で始めた栄養食品店の一角で、祖母が北京で覚えた餃子を販売したことにはじまります。ほどなくして人気となり、1958年には市内中心部に餃子だけの専門店を開店しました。ラーメン1杯30円の時代に、まだ珍しかった餃子は50円と高価でしたがすぐに繁盛店となりました。人気には責任が伴います。より多くの餃子を作るため、1960年代後半から製造工程に機械を導入する取り組みを始めていきますが、割と早い時期に製造(工場)と販売(店舗)を分業化する土台を築き始められたのがのちに会社の強みとなります。会社は一人ではできません。色々な能力を持った人が力を合わせなければ事業発展は成し得ませんが、まさに当社も同様です。創業者の家族が様々な才能に恵まれていたのは幸運でした。私が小さい頃から全員総出で日々努力していた姿をよく覚えています。
「餃子」の
すばらしさを知る
私は餃子と全く離れた世界に身を置いていましたが、宇都宮の餃子、そして当店が県外でも広く知られるようになった姿を目の当たりにし、どうすべきかを深く考えるようになりました。そして、自ら下した決断は「飛び込む」でした。ただ当時は東京でも大きな仕事を担当させて頂いていましたので、しばらくは二つの仕事を続けました。この決断を後押ししてくれた当時の上司には深く感謝しています。今から考えてもよく希望が通ったものです。入社後は宇都宮駅ビルの店舗を担当しましたが、餃子の人気に驚く毎日でした。宇都宮にはたくさんの餃子店があり、各店それぞれが味とサービスを競っています。私達「宇都宮みんみん」は老若男女幅広い方々から美味しいと言われ続ける定番の味を守ってきました。実は製造している餃子は昔も今も1種類のみです。この餃子を作り続け、皆さまに美味しく楽しんでもらうことに会社の持てる力の全てを注いでいます。餃子に集中したお蔭で当社は飲食業として始まりながらも製造業に発展しました。コロナ禍で来店型の飲食は苦戦を強いられましたが、スーパーやECでの販売が継続できたのがその表れであり強みです。
店舗作りは新たな段階へ
採用活動も改革を目指す
2022年夏、宇都宮駅東口に開業した大規模商業施設「ウツノミヤテラス」に当社最大規模となる100坪超の新店「宮みらい店」をオープンしました。あえて席数を抑えたことでゆとりある店舗を目指しました。地価が比較的安い地方都市のメリットを試したかったのです。さらに当社初となるタブレットやセルフレジ等の最新設備も導入。お客様とスタッフ双方にとって心地よいお店づくりを重視した結果、大変好評をいただいています。今夏には次世代型路面電車(LRT)がいよいよ開業となり宇都宮が全国から注目を集めています。ありがたいことに来客数も大幅に増えました。会社は人がいなければ何もできません。末永く事業を続けていくためには社員とそのご家族の幸せが最も重要です。調和のとれたワークライフバランスが自身に幸せと充実感をもたらすからこそ、お客様に喜んでいただける餃子や来店体験がお客様に提供できると確信しています。待遇面においては飲食業界の給与水準との比較はせず、全産業・全職種の平均以上とすることが喫緊の課題だと思い取り組んでいます。優秀な責任者クラスの給与はメリハリがつきました。次に会社全体の底上げを目標に、より頑張った社員がきちんと報われる新たな人事制度の構築をスタートしました。宇都宮の素晴らしさに気づいた人には移住を支援したいですね。都市でありながら自然もごく近い。東京も通勤圏ですが、人も多すぎない。LRTは西口に延伸する計画が動き出しており、より便利で愉快な街になっていくでしょう。私達は宇都宮で皆さまを心よりお待ちしています。