株式会社菊地建築設計事務所

大学で建築を学んだ私は、25歳のときに弊社を設立しました。当初はお客様から設計の発注のみを受けていましたが、やがて土地の有効活用などについても相談されるようになり、事業の立案・提案にも携わるようになったのです。ビルやアパート、店舗の設計が増えるにつれ、自社で工事会社をもつ必要性を痛感し、株式会社地建工業を立ち上げました。続いて、設計・施工・入居管理を行う不動産管理センター、さらに大規模案件に対応するための株式会社フタバ測量設計を設立。SKグループとして、自社で一貫して建築工事を行う事業体制を確立しました。扱う物件も、注文住宅から事務所、マンション、病院と多岐にわたり、グループの総売上は50億円を越えています。

弊社のいちばんの強みは、建物を建てる土地の測量から、造成、建築、管理まで、トータルで手がけることができる点です。小回りがきくため工事費なども削減でき、「安定した不動産経営ができる」とお客様から高評価をいただいています。また、事業エリアを本社のある千葉県鎌ケ谷市から半径20km圏内に絞っているので、地元密着企業として地域の信頼が高まり、営業をかけなくても多くのご依頼をいただいています。弊社は、不動産物件の賃貸経営や分譲も手がけているのですが、私が現在、収益の3本柱と考える事業があります。ひとつは、1階をガレージ、2階を1Kルームとして、別に駐車場もつけた「ガレージハウス」。私自身が大の車好きで、「こんな家がほしい」と建てたのですが、車好きの方から大変好評をいただき、賃貸物件としてすでに40棟以上になりました。ふたつめも賃貸物件で、3畳の防音室をつけた1LDKのアパートです。こちらは音楽系の学部をもつ大学周辺で人気です。3つめは、14畳のリビングに6畳の寝室、4.5畳の和室、6畳のロフトをつけ、ガレージを2台分、駐車場を1台分つけた分譲住宅。中庭がついているのでガーデニングや家庭菜園が楽しめ、ガレージはホビールームとしても利用可能です。新しい発想から生まれるこうした付加価値の高い物件は、口コミだけで満室になるため、経営基盤を安定させる大事な事業となっています。

私は創業当初から「自分が入社したくなる会社」を目指してきました。大切なのは、やりがい、給与、休暇の3つです。やりがいについて言えば、グループ会社には多くの業務があるため、社員は自分が興味をもった仕事にチャレンジすることができます。給与は「年齢×1万円」が基本です。さらに、結婚すると＋1万円、子ども1人につき＋1万円、資格を取得すれば＋1万円を、毎月加算します。会社は様々な役割を担うみんなの力によって成り立つので、業績や職種を問わず給与は平等です。仕事量などによる差は、年4回支給する賞与で調整します。休暇については、社員全員に17時退社を徹底し、長期休暇を含む休暇取得を保証しています。私は農家の出身ですので、土地に立つ建物とは、土から育つ作物と同じだと捉えています。弊社が懸命に土壌を耕し、魅力ある作物を作れば、売り主様、買い主様、弊社の「三方良し」になる。さらには、金融機関、施工業者を加えて「五方良し」の関係も築ける。関わってくれたすべての人が、得をしたな、幸せだなと思える建物をこれからも提供していくのが、社長としての私の使命だと考えています。