株式会社近藤組

土木・建築業は社会資本と生活環境の基盤づくりを担う仕事。当社も、新潟市という地元に密着しながら、お客様の具体的なニーズに応え、技術の向上研鑚に努めて、都市や地域の再開発、環境保全、公共施設の整備などに取り組んできました。創業以来85年に及ぶ歴史の中では、新潟市を信濃川の氾濫から守る関屋分水路、上越新幹線、北陸自動車道などの大型土木プロジェクトにも積極的に関与してきました。建築領域では、新潟市歴史博物館復元工事をはじめ小・中学校の新築などの公共工事のほか、民間の店舗・事務所等の新築・改修工事を得意としています。その一つとして、世界的な建築家・安藤忠雄氏が設計した新潟市立葛塚中学校の施工（2004年竣工）に関わることができたのは、当社の誇りです。
公共事業は入札が前提ですが、民間建築工事は私たちが積極的に動き受注を獲得しています。新しい建築工事を請け負おうとするのは、単に利益を確保するだけでなく、技術を社内に蓄積し、それを継承していくためでもあります。

2020年から創業家以外では初めての社長として私が社業を引き継いでいます。私が経営の基本にすえているのは「人を大事にすること」。人とはお客様や協力会社の職人さんのことであり、当然、自社の従業員のことです。
私は入社後長く総務部門を担当していましたが、現場を見ないことには何も始まらないと、土木・建築の現場には足繁く通いました。現場でスタッフがどんな工夫を重ねているのかを見聞きし、それを会社全体のノウハウとして共有化することにも努めてきました。自分でも土木施工管理技士の資格を持ち、社長になってからも受注した現場には必ず一度は顔を出して、現場の労をねぎらうようにしています。もともと周囲にいる人たちを笑わせて、幸せな気分にすることが好きな性分。これは会社経営でも大切なこと。とにかく、社員には笑顔で楽しく仕事をしてもらいたい。社員がハッピーに仕事をしていれば、必ずそれはお客様に伝わり、仕事の付加価値として評価していただけます。

建設業は労働時間の長いきつい仕事だというイメージがありますが、それを率先して変えたい。「ホワイト建設業のリーディングカンパニー」になるというのが、私たちの目標です。
そのためには人材への投資を惜しみません。なかでも仕事に見合う待遇は最も大切です。昨今の物価高に応じて、2023年度の昇給幅は物価上昇率以上に設定しました。ボーナスも競合他社に比べて高いほうだと自負しています。
福利厚生面では、誕生日は特別休暇扱いにして自由に休んでもらうという制度があります。他にも、人間ドック料金負担、社内懇親会の費用負担、資格取得・自己学習支援、育児休暇・介護休暇など様々な制度があります。こうした取り組みが「新潟市働きやすい職場づくり推進賞優秀賞」の受賞や「にいがた健康経営推進企業」「ハッピー・パートナー企業（新潟県男女共同参画推進企業）」の登録につながっています。
土木・建築業はモノをつくり、それを未来に残す仕事。現在の国土インフラをメンテナンスするだけでも、将来は50万人もの現場作業員が不足するとも言われています。これを全部AIやロボットに置き換えることは不可能。施工管理などは人とコミュニケーションをとって調整する仕事なので、絶対になくなることはありません。だからこそ人が重要なのです。ハッピーな社員たちと共にその重責をこれからも担っていきたいと思います。