理念を原動力に変え
新たな価値を創造する
私たち北翔は、「車を長く、安く、安全に、快適に」という理念のもと、自動車アフターマーケット産業の確立を目指して事業を展開しています。新車への買い替えではなく、今ある車をできるだけ長く大切に使い続けることは、資源の有効活用や環境負荷の低減につながる重要な考え方です。しかし、日本ではこの産業の衰退が進み、とりわけ地方では技術の継承や事業の存続が難しい状況にあります。私はこの現状に強い危機感を抱き、同産業を再興することが北翔として果たすべき使命だと考えています。当社は、部品販売・整備・コーティングの三つの事業を通じて、車本来の性能を維持・向上させるための「機能」を提供しています。単に部品や技術を扱うのではなく、車をより良い状態で長く走らせるための価値を創出することが私たちの強みであり、競争優位性の源泉です。また、製品を長く活かすことは結果として炭素排出量の削減にもつながり、持続可能な社会に向けた取り組みとしても、大きな意味を持ちます。短期的な市場ニーズに流されるのではなく、“シーズ(種)”を起点とした事業変革によって、新しい市場の創出に挑む姿勢こそが大切です。需要に応えるだけでなく、自ら価値を生み出す企業として、長期的な視点で成長戦略を描くこと。それが、社会に必要とされる企業であり続けるための道だと信じています。
サステナビリティを形にする
北翔の新たな挑戦
この理念を具体的な形にするために、私たちは2025年に2つの新しい挑戦を本格的にスタートさせました。ひとつ目は、100%バイオマスオイルの輸入・販売事業です。従来の化学合成オイルと比較してCO₂排出量を4分の1に削減できる革新的な製品ですが、国内ではまだ普及していないのが現状です。持続可能な社会に向けた選択肢として、私たちが先頭に立って展開していく必要があると考えています。今春早々にも自社ECサイトでの販売を開始し、共通の価値観を持つ企業や自治体との連携を広げながら、社会全体への浸透を図ります。当社は第37期のGHG排出量を公表し、2030年までの削減目標についてSBT認定も1月に承認を得ました。提供する製品を通じた削減だけでなく、自社の事業活動においてもCO₂削減に取り組み、その成果をオープンに示していきます。もうひとつの挑戦が、当社が扱う全ての部品を対象とした独自の保証制度の確立です。現在はメーカー保証のみですが、そこに当社独自の補償制度を加え、自社ブランドとして責任を持って提供できる体制を整えます。万が一不具合があった場合にもしっかりと補償できる仕組みをつくることで、部品の価値と信頼性を高め、単なる価格競争から脱却し、価値で選ばれる企業を目指します。こちらも、2026年度中の制度化を目指して準備を進めています。
人が輝ける環境づくりで
企業と産業の未来を拓く
自動車アフターマーケット産業を持続可能な形で発展させるためには、人の力が何より重要です。技術者が正しく評価され、誇りを持って働ける環境を作ることこそが、この業界の未来を左右する鍵だと考えています。ある高校を訪れた際、「必ず整備士になります」と力強く宣言してくれた生徒に出会いました。業界の未来を担う若者は確かに存在します。その受け皿となり成長できる場を整えることは、企業としての責務です。だからこそ当社では、技術者の給与水準を高く設定し、余計な業務を省き、残業をさせない働き方を徹底しています。長く働き続けられる環境を整えることで、技術と志を次世代へつなぐ循環が生み出せるはずです。離職が多いと言われる業界において、当社が人材確保に苦労していないのは、その姿勢が若者に届いている証でしょう。未来に向けて、私たち北翔はこれからも変化を恐れず、挑戦を続ける企業でありたい。自動車アフターマーケット産業を再興し、社会に必要とされる企業であり続けるために、これからもたゆまぬ挑戦を続けてまいります。