黒崎産業株式会社

当社は、北陸三県を中心にアイカ工業（株）の商品や神谷コーポレーションのフルハイトドア®を主力として、建装資材販売・責任施工、工業薬品販売・土木資材販売・衛生商品販売・食品関連商品販売、アスファルト乳剤の販売・散布やデイサービスの運営など、多角的に事業を展開しています。
創業は1936（昭和11）年。当時はガソリンスタンドの経営を中心としていましたが事業を他社に譲渡、その後、もう一つの柱であった建材を中心に、時代の変化に合わせる形で取り扱いや事業部門を増やしてきました。お客さまに喜んでもらうためには、新しいことを取り入れて進化成長していくことが、会社にとって大切です。当社は、いつの時代も社会に必要とされ、変化に対応できる会社であり続けたいと考えています。
2010（平成22）年に社長に就任して以来、経営指針を毎年、改訂してきました。昨年からは社員たちにも４年後、8年後にどうなりたいかという自分の夢を描いてもらい記載しています。「フィードバック」ではなく、「フィードフォワード」です。
それまでは積み上げ式で、例えば前年度比５％アップなどを目標にしていましたが、その方法だと息が詰まってしまう。そこで積み上げ式ではなく、自分たちの理想を描こうと。例えば「週休３日」の夢を実現させるためには、ペーパーレスなどDX化を推進するなどもっと効率アップしないといけない、と。
夢を描くことで、そのためにどうしたらいいのか、社員たちが自分で考え主体的に取り組むようになったのを実感しています。

当社では、社員教育として入社1年目の社員を対象に「フレッシャーズキャンプ」を行っています。月に１回、課題図書をもとにディスカッションしたり、経営指針について学んでもらったり、先輩社員に仕事の話をしてもらったりする場を設けています。
福利厚生の面では、2023（令和5）年には社員旅行で韓国のソウルに行きました。グループ別に行程を企画してもらい、どのグループが楽しかったかを指針発表会の余興として発表してもらいました。どのグループもとても力が入っていて、旅行の内容のみならず、プレゼンテーションの方法も凝っていた。韓国アイドル風に踊って発表するグループもあり、大変盛り上がりました。
社員からはあんなに楽しい旅行は初めてだった、という声ももらいました。じゃあ、またみんなで行けるように収益が上げられるようにがんばろう、と。私が経営者としてできるのはそういうことだと思っています。社員たちがまた社員旅行に行きたい、と思ってもらえるように、楽しくワクワクできるような目標を立てたり、社員が働きやすいように環境を整えることが私の仕事。
社員が主体的に働けるように、福利厚生を含め、やりたいことを実現させられるように環境を整えることが経営者の役割だと思っています。　

学生さんたちへのメッセージとしては、いろいろな場所に行って、いろいろな経験をしてほしいということ。私は海外旅行が好きなのですが、海外に行くと日本の常識が通じないことも多い。今、ここにいる環境がすべてではないと知ってほしい。いろいろな環境での経験を通して、自分の軸を作っていってほしいと思います。
当社として求める人材は、変化に対応できる人。例えば、当社の主力製品は、アイカ工業（株）のメラミン化粧板ですが、最初から「僕はメラミン化粧板を売りたいです」という人はまずいないと思います。でも、住んでいる部屋をかっこよくしたい、とか、家具屋さんと商業施設の空間をきれいにしたい、という思いは、働きがいにつながります。知らないことをおもしろがれる、変化を楽しめる人にぜひ来ていただきたいですね。
今後の事業については、社内でも新しいアイデアはいろいろ出ています。経営指針から外れたものでなければ、社員たちにはどんどん新しいことにチャレンジしてほしい。8年先を見据えて、いろいろな事業を増やして多角化できたらと思っています。今は、北陸三県が中心ですが、いずれ主要都市に拠点を作りたいですし、海外の仕事も増やしていきたいです。
おかげさまで現在、会社としての業績は安定しているので、この先、次の柱になるようなことを考えていきたいですね。社員がやりたいと希望することは、できる限り応援したいと思っています。
CHANGE(変化)がCHANCE(好機)を生む――当社は、時代の潮流に合わせさまざまな事業を展開してきました。石油からメラミン化粧板へと、主力商品が変化したように、これからも時代に合わせて変化しながら、新しいことにチャレンジしていきたいですね。