宇都宮塗料工業株式会社

弊社は、自治体が管理する道路の区画線工事や道路標識などの設置、橋梁や歩道橋などの構造物への塗装工事、学校や庁舎など建築物への塗装工事、防水工事をメインに手がける企業です。道路の区画線工事や道路標識などの設置は、歩行者やドライバーの安全を守る大切な仕事。その使命感の大きさが社員一人ひとりのやりがいとなっています。また、風雨にさらされることで劣化してしまった橋梁や歩道橋などを長期間安全に利用できるよう、定期的なメンテナンスとして塗装工事も弊社が担う重要な仕事。学校や庁舎の防水工事も含め、社会インフラの環境と安全維持に大きな役割を果たしています。近年では、住宅や病院などの駐車場ライン工事や一般住宅の塗装工事、防水工事など、民間事業も手がけるなど、活躍のフィールドが広がっています。
弊社の歩みは、私の叔父にあたる宇都宮功の個人企業から始まりました。絵の勉強をしたいと熊本から上京した功は、映画館の看板製作を機に塗装の仕事を始めます。時は高度経済成長の始まり。全国の建設現場を回り様々な苦労を重ねたそうです。1964年の東京オリンピックを機に交通インフラ整備が進み、これを追い風と捉え道路標示工事や標識工事を受注する宇都宮塗料工業株式会社を茨城県水戸市に設立。ほどなくして私の父である誠を含め兄弟２人が経営に参画。誠は分社という形で1976年栃木県宇都宮市に会社を設立。現在の弊社へとそのDNAが引き継がれていきました。

私が社長に就任したのは2018年。まず初めに着手したのは、経営理念の策定です。それまで「誠実」「正確」「迅速」という社是はありましたが、これでは何をやっている会社か、これからどんな会社を目指すのかわからない。みんなが夢や誇りをもって仕事をするためには、もっと明確な言葉がほしいと思いました。会社を永続させるためには、会社の存在意義や目的を明確化していく必要があります。自分たちで経営理念についてしっかり学ぶ必要があると考え、私を含めて３名で研修に通いながら２年ほどかけて策定しました。
新たな経営理念は、「安全な環境を創り 幸せな生活の土台をつくります」というもの。そして、これを土台とした経営ビジョンとして「会社に関わる全ての人のより豊かな幸せに貢献し続けます」を掲げ、事業ドメインとして会社の使命と目的を明文化しています。さらに、「共に育つ」をコンセプトにした共育理念、一緒に一生懸命にできる人財「一緒懸命」を軸にした人事理念を定めています。

新たな経営理念を策定してから、自分たちの存在意義が社員一人ひとりの胸の中に少しずつ芽生えていると感じます。「自分たちは、人々の安全を創っているんだ」と口に出してくれる方もいます。これをもっと浸透させるために、経営理念浸透委員会という組織を経営理念の策定と同時に立ち上げました。５、６人のメンバーで月に１回集まり、理念に対する自分の考え方を持ち寄り、アウトプットを重ねています。
また、３ヶ月に1度は全社員と面談を行い、一人ひとりの行動目標とその進捗を確認し合います。じっくりと話し合うことで夢や悩みを聞くこともでき、社員の皆さんとの絆も深まります。今年は高校を卒業して入社した子がいるのでメンター制度を始めました。メンターは新人の悩みを聞くことに徹し、業務を教えるのは周囲のみんな。新卒で入社する方には、なるべくお父さんお母さんにご挨拶に伺うようにしています。創立50周年、新社屋の建設など新たな時代を迎えようとしている弊社。一緒に「幸せな生活の土台」をつくってくれる方を求めています。