株式会社西和物流

当社は1999（平成11）年に幼馴染である現在の専務とともに、1台のトラックからスタートした小さな運送会社でした。それが、今では来期のグループ総売上げが100億円の大台に到達するであろう総合物流事業にまで成長しました。
当社の強みは物流事業だけでなく、グループ内に倉庫業や自動車整備業、さらにヘアサロンやエステ・ジムを運営する美容健康関連企業など全14社を擁しており、お互いの強みを活かし弱点を補うグループ経営体制を敷いている点にあります。たとえば、同じ運送でも長距離輸送となるとドライバーへの負担は大きくなります。そこで、短距離輸送が得意な会社をグループ化。長距離案件の比率を下げることでドライバーの負担軽減につなげています。また、運送業の2024年問題についても、当社では今年新たにガソリンスタンドを営む企業とM＆Aを締結。燃料・洗車・整備の内製化のほか、ガソリンスタンドをドライバーの休憩場所・食事提供・ドライバー交代の場として機能させることで、高騰を続ける経費のコストダウンとともに、安全で確実な輸送体制を構築。2024年問題解決の糸口になるのではと大いに期待しています。

当社は「仲間を大切にし、仲間と共に成長し、勝ち抜く」を企業理念とし、従業員を何より大切に考え、働きやすくモチベーションが上がるような環境づくりと、社員みんなが互いに助け合い認め合えるような社内風土づくりに力を入れています。西和グループの中に美容関連企業があるのも、こうした理念に基づいています。どれだけ能力のある人でも、健康でなければいい仕事はできないし周りを幸せにすることもできません。そこで、社員とその家族の心身の健康のための福利厚生施設として利用してほしいという想いから美容関連企業をグループ化したのです。
M＆Aと聞くとなんとなくネガティブなイメージがあるかもしれませんが、合併は相乗効果が生まれ、さらなる成長が見込める手段だと私は思っています。たとえば、今計画しているタクシー会社のM＆Aもそうです。高齢者による自動車事故が社会問題化している昨今、タクシーは高齢者にとってますます重要な移動手段になると予想されますが、郊外ではタクシーの数が全然足りていないのが実情です。そこで、当社が入ることで地域のインフラを支えつつ、双方の利益を確立することができると考えています。今後も双方にとってメリットになるのであれば積極的にM＆Aを進めていきたいですし、それによってグループ全体でよりステップアップしていけたらと思っています。

当社では、「全従業員とそのご家族が誇れる企業、そしてグループ年商150億円」を大きな目標として掲げていますが、その足がかりとして今年の6月に新たな物流拠点である「西和グループ辰巳運輸東大阪LC」が稼働しました。こちらのセンターでは、TC・PDC機能も備えており、当社の主軸である運送サービスのさらなる充実を図っていきます。また、今期中に会社をホールディングス化し、業務効率の向上と、より強固な財務体質を築いていく予定です。そのほかにも、トラック協会やトラックGメンとかけあい、今問題となっている多重下請け構造の改革にも積極的にかかわり、業界全体の健全化にも努めてまいります。そして、どれだけ会社が大きくなろうとも、「日々感謝」と「共存共栄」の気持ちを忘れずに、従業員とその家族の幸せ、さらにはこの業界で働くすべての人が、この仕事に誇りを感じていただけるよう、これからもこの業界に新しい風を吹かせていく所存です。