株式会社西和物流

当社が創業したのは1999(平成11)年。20歳の時に、幼なじみである現在の専務と共に、1台のトラックからスタートしました。正直起業するまで経営の勉強はおろか、正社員として働いた経験もない私でしたが、今では物流・倉庫事業9社、美容健康事業4社を有し、グループ総売上約90億円の総合物流事業にまで成長させるまでになりました。しかし、右も左もわからない素人がなぜここまでできるのかと疑問に思われる方も多いと思いますが、その理由は簡単です。「人」に恵まれたからです。会社を大きくするにあたり、何度もミスや間違いを犯すこともありましたが、そのたびに志を共にする仲間がいてくれたからこそ、ここまでやってこれたと思っています。だからこそ当社は「仲間を大切にし、仲間と共に成長し勝ち抜く」を起業理念とし、従業員を何より大切に考え、働きやすくモチベーションが上がるような環境づくりと、社員みんなが互いに助け合い認めあえるような社内風土づくりに力を入れています。
そしてもう一つ大切にしているのが、社員とその家族の健康。健康でなければ良い仕事もできないし周りを幸せにすることもできません。そこで、美容健康関連の企業をグループ化し、社員とその家族の福利厚生施設として利用していただき、心身の健康につながればと考えています。

他社にはない当社独自の取り組みとして、物流事業だけでなく、グループ内に医薬品の備蓄を含む倉庫業や自動車整備業、さらに先程も述べた美容健康業も兼ね備えており、お互いの強みを活かし弱点を補っている点が挙げられます。例えば、同じ運送でも長距離の仕事になるとどうしてもドライバーさんの負担は大きくなります。そこで同社はM＆Aで短距離輸送が得意な会社をグループ化。長距離案件の比率を下げることでドライバーさんの負担軽減につなげています。
また、来年にはドライバーの年間労働時間の上限が制限される2024年問題が始まりますが、この問題については、関東－関西－九州の中間点となる静岡や広島に事業所を立ち上げて、リレー形式で荷物を運ぶやり方を考えています。さらに、新たにガソリンスタンド事業を立ち上げて、燃料の内省化だけでなく、ガソリンスタンドの隣にホテルのようなスペースを設けてドライバーさんの休息時間を確保するといったことも検討しています。このような労働環境の改善に向けた大胆な対応策が立てられるのも、グループ経営をしている当社ならではの強みと言えます。

会社が大きくなるにつれて特に意識しているのはコンプライアンスの遵守です。この仕事は一度事故を起こしてしまうと、一気に会社の信用が低下してしまいます。そのため安全講習の徹底はもちろんですが、「輸送の安全確保に積極的に取り組んでいる証」であるＧマークや、「提供するサービスへの高い信頼」を表すISO39001を取得し、公的にも当社の安全に対する意識を証明しています。
今後の動きですが、「全従業員とそのご家族が誇れる企業、そしてグループ年商150億円」を目標としていますが、その足がかりとして、今期中に会社をホールディングス化し、業務効率の向上と、より強固な財務体質を築いていく予定です。そして、「日々感謝」と「共存共栄」の気持ちを忘れずに、従業員とその家族の幸せの実現、さらに、運送業界の地位向上や生まれ育った奈良の地域活性にもより一層尽力していきたいと思います。