多彩な産業を支える
世界最高クラスの技術力
大阪ラセン管工業は、1912年(明治45年)の創業以来、110年以上にわたりフレキシブルチューブやベローズなどの金属製チューブを製造してきました。柔軟性があり、耐熱性・耐久性・気密性に優れていることから、鉄鋼、造船、石油化学、ガス、水道、電力などの基幹産業から半導体製造装置や原子力などの先端技術分野まで、国内外の幅広い産業で使用されています。例えば、石油化学プラントで、地震による振動や温度変化による配管の伸縮を吸収する役割を担うのも当社のチューブです。近年では、水素燃料電池車(FCEV)に水素を供給する水素ステーションにて高圧水素を安全に通すために使用されているほか、宇宙開発分野ではISS(国際宇宙ステーション)の実験装置やH3ロケットのエンジンにも採用されています。当社の金属チューブは「細さ」「耐圧性能」「柔らかさ」で世界最高クラスを誇ります。この3つの強みは、長年の経験と技術を土台に独自の発想と挑戦により生まれたもので、競合他社が容易には追いつけないほどのレベルにあります。「細さ」を極めた内径1.6ミリの金属製チューブ「Micro Mini Flex(マイクロミニフレックス)」は、ギネス世界記録の認定をめざして、現在、申請手続きの真っ最中です。
「超極細」と「新機能」の新製品を
大阪・関西万博へ出展
当社の2025(令和7)年の最大のニュースといえば、大阪・関西万博への出展です。私たちが掲げたテーマは「医療」と「宇宙」。医療分野はこれまでよりもさらに内径の小さなフレキシブルチューブ、宇宙分野はたためるホースを新開発し公開しました。フレキシブルチューブは、内径1.6ミリでもギネス世界記録に挑戦できる細さですが、さらに細く内径1ミリを実現。「NANO Flex(ナノフレックス)」と名づけました。以前から、注射針のように金属製の極細パイプは存在しますが、私たちの新製品はしなやかで気密性もある金属のチューブ。血管の中を通るカテーテルのような用途が考えられます。一方のたためるホースは、ストローの蛇腹のような構造で、2倍の長さに伸ばすことが可能です。こちらの名前は「ORIGAMI(オリガミ)」。宇宙ロケットに積載されるものはすべて「より小さく」「より軽く」が求められており、当社の技術が役立つのではないかと思います。万博という歴史に残る大舞台でのお披露目をめざして、数年前から開発を進めた2つの新製品。展示は大盛況のうちに終了し、期間中には従業員も会場に足を運び、大きな刺激を受けました。今後は、医療分野や航空宇宙分野に加え、食品分野や農業・畜産分野にも可能性が広がっていると感じており、さまざまな展示会に積極的に出展していきたいと考えています。
質の高いものづくりを支える
働きやすい環境と開かれた社風
社内は風通しが良く、若手も積極的に意見を出し、アイデアを実現しやすい環境です。2年に1度の社員旅行やカジュアルデー、プレミアムフライデーなど、働きやすさを重視した取り組みも充実。社員旅行は毎回、全員の投票で行き先を決定し、最近では神戸・大阪や北海道が選ばれました。また、作業着のデザインにも従業員の意見が反映されているように、日々の業務においても「こんな設備を導入したい」「この認証を取得すべき」といった声が取り入れられています。従業員の学びを支援するため、大学院への研究員派遣制度も始まっています。参加者は当社に籍を置いて給料を受け取りながら、東北大学で金属に関する研究開発を行っており、商品化に繋がる成果も出ています。施設の面では、静岡工場の建て替え工事が進行中で、2028(令和10)年には冷暖房完備の働きやすい工場が完成する見込みとなっています。