株式会社アイスジャパン
- 製造・販売(小売)・販売(卸)
その他
勤務先:北海道
北海道版2026(2025年4月発行)
独自開発で付加価値を創造
最先端テクノロジーにも活用

独自開発で付加価値を創造
最先端テクノロジーにも活用
株式会社アイスジャパン 代表取締役
松岡 正昭 氏
まつおか まさあき
PROFILE
1954年に夕張で生まれる。飲食店経営を経て、1981年に氷の製造販売を行う(株)アイスセンター室蘭を設立。保冷剤の製造に参入し、1992年に(株)アイスジャパンに社名変更、今日に至る。
保冷・蓄熱剤の技術で
業界の国内シェアNo.1
当社の一番の強みは、なんといっても商品開発力です。製造業は自社で商品を開発できないと伸びません。保冷剤は、食品のテイクアウトでおなじみの0℃タイプと、0℃以下の超低温タイプがあります。前者はどの企業の製品も性能に大差はありませんが、後者の開発は難易度が高いため、日本で製造できるのは私どもを含め数社のみです。当社の商品開発は技術提携を結んでいる「STS研究所」が担い、1℃単位の温度設定ができて持続時間も調整できる保冷・蓄熱剤など、他社と一線を画す新商品を次々と生み出しています。冷凍食品の保存に適した−18℃の超低温保冷剤も好評で、特にアイスクリーム業界でシェアを拡大中です。
当社の保冷・蓄熱の技術は宇宙開発や医療の分野にも展開しています。国際宇宙ステーション「きぼう」の冷凍冷蔵庫用に−74℃を3時間保つ保冷剤を開発したほか、コロナワクチンの保管用に+5℃を保つ蓄熱剤が採用されるなど、最先端科学においても技術が活かされているのはうれしい限りです。
切実な声に応えて開発
世界を視野に海外拠点も
開発のきっかけは、抗がん剤治療中の女性から届いた1通のメールでした。髪が抜けないよう、保冷剤で頭を覆う帽子を作って欲しいというのです。困っている人の役に立てるならと、詳しい話を聞くために彼女がいる横浜の病院を訪問しました。その1週間後に試作品が完成すると、とても喜んでくれたのを覚えています。ポイントは凍らせても柔らかさを保つ保冷剤で、これが頭皮にフィットし全体の冷却を可能にしました。モニター臨床試験では、個人差はありながらも驚くほどの効果が認められ、今では医療機器認定を取得し医療現場で利用されています。最新モデルは、点滴中でも片手で操作できるよう、頭周りの締まりをダイヤルで調節できるよう改良しました。
東京のがん治療専門病院での臨床試験も本格的に始動し、科学的根拠を得ることでさらに普及が進むことを期待しています。宮城県の仙台角田工場に愛帽専用の機械を導入し生産体制も万全です。また、抗がん剤治療による手足の爪の変色も冷却で改善することがわかったので、手袋と靴下の開発も進んでいます。がんを患っている方は、日本だけでなく世界中にたくさんいます。一人でも多くの助けになれるよう、海外展開の第一歩としてイタリアに拠点を作ることを計画中です。
社員のおかげで今がある
利益を還元し社会貢献も
私は昔から、善行も悪行も自分の報いになる「因果応報」の考えで行動してきました。愛帽の事業においても、商売としてはまだまだですが、人を助けたい思いで取り組んでいます。
アイデア次第で様々な分野に活かすことができ、CO₂を排出せず何度も再利用できる保冷・蓄熱剤は、環境にやさしくSDGsの観点からも注目を集めています。私たちはこの技術で人の役に立つ価値あるものを生み出し、これからも社会に貢献する企業であり続けます。
株式会社アイスジャパン
- 所在地
- 〒050-0074
北海道室蘭市中島町4-9-28 - 電話番号
- 0143-44-5675
- 設立
- 1981(昭和56)年11月
- 従業員数
- 27名
- 売上高
- 18億2,792万円(2024年5月期)
- 企業サイト
- https://www.icejapan.jp/

