道路は大切なライフライン日常を支える仕事に誇りと使命を
道路は大切なライフライン日常を支える仕事に誇りと使命を
HRMホールディングス株式会社 代表取締役会長兼CEO
大野 晃 氏
おおの あきら
PROFILE
1971年生まれ、札幌出身。1992年3月ダイワ整備機工(株)に入社。同10月にロードセキュリティー(株)[現:北海道ロード運輸(株)]の代表取締役に就任。2020年11月よりHRMホールディングス(株)の代表取締役社長に就任。2022年10月より社長兼CEO。
行政や住民と協力しインフラを守っていく
私たちの主な事業は道路維持管理や下水道管清掃、除排雪、土木工事、車両整備などです。現在はグループ企業12社が連携・協力し、道内各地域のインフラを守っています。道路は私たちの日常生活に欠かせないものであり、緊急時や災害時にも重要な役割を担うライフラインです。仕事内容は決して華やかではありませんが、“道路=使えて当たり前”を保つことが、私たちの使命だと考えています。それには人手や機材、時間が必要です。近年、札幌の街中にはマンションが増え、冬場の除雪に関する住民対応が求められるようになりました。企業としてはもちろん、限られた予算の中で適切に調整することを常に考え、地域に暮らす人たちの生活を全力でサポートしていきたいと考えています。しかしマンパワーにも限界があります。そこで大切なのが、何を優先するかを判断する力です。全員が納得するのは難しいですが、要・不要と急・不急を区別し、行政と企業、住民がそれぞれの立場を理解し合い、協力していくことが必要であると思います。
技術革新で現場と未来を支える
2026年には民間初となる1車線後方積込型ロータリー除雪車を導入しました。従来はロータリー車とダンプ車が2車線を使って雪の積み込み作業をしていましたが、省スペースでの除雪が可能なことから、車の往来が激しい中央区で昼間にも作業を行うことができます。それによって交通渋滞の解消も期待できますし、夜間作業の負担軽減や働き方の見直しにも繋がると考えています。雪まつり前に大通公園沿いで行ったデモンストレーションには、行政も高い関心を示してくれました。私たちとしては、除雪作業をあえて昼間に行うことで、その大変さを住民に知っていただけたり、興味を持っていただけたら嬉しいですね。また、観光協会の方とは、間近で除雪作業を見る機会を設けることで、新たな観光要素の一つになればとも話しています。
時代や環境に合わせ新しい挑戦を続ける
現場では今、書類の電子化や動画活用、DX化が進んでいます。2025年には埼玉県で起こった道路陥没事故を受け、国土交通省の要請でドローンやラジコンカメラによる大口径下水道管内の調査にも取り組みました。課題も多く、成果にはまだ結びついていませんが、施工会社自らがこうした挑戦をする姿勢は、一定の評価を得ていると感じています。さらに、大きな問題となった熊対策にも取り組んでいます。ラジコンなどを用いて河川敷の草刈りを遠隔で行っていますが、若いスタッフはドローンやラジコン操作に興味を示しますし、覚えるのも早く率先して作業を行ってくれます。機材は決して安いものではありませんが、業界を牽引する立場として先行投資も必要ですし、これからは行政からの指示を待つのではなく、「ここまでならできる」という提案やルール作りにも関わっていかなくてはならないと思っています。雇用面では、毎年高卒生を中心に採用しています。作業は数人が1チームになって行いますが、先輩たちが一人ひとりの興味や適性を見て判断しながら、配置先を考えたり資格取得を勧めたりしています。求めるのは、特別な技術よりも使命感を持って仕事に臨める人です。除排雪や下水道管清掃は成果が目に見えにくい仕事ですが、市民が何事もなく生活できていること自体が成果です。また、災害時に呼ばれることも信頼されている証だと言えるでしょう。街を「作る」のではなく「支える」役割を担う会社として、私たちは時代や環境に合わせて常に手段や方法をアップデートしていかなくてはなりません。この先も市民生活を守るという責任感と使命感のもと、新しい事業や取り組みにも積極的に挑戦してまいります。