近鉄エンジニアリング株式会社

近鉄エンジニアリングは、プラント全体から単体機械の設計まで幅広い産業分野の設備設計を担う会社です。具体的には化学プラントや半導体工場でガスや純水などを通す配管設備や、製鉄所やセメント工場の搬送設備、自動車や蓄電池の生産ライン、橋梁、水門、発電所など多様な設計を手がけています。当社の強みは何といっても、1964（昭和39）年の創業以来、60年にわたって培ってきた高い技術力です。この技術力に注目いただき、これまで携わったことのない産業分野のお客さまからも引き合いをいただくことがあります。2018（平成30）年の大阪北部地震を教訓として2020（令和2）年にご依頼いただいたのは、高速道路の災害対策装置です。その背景として地震などの災害発生時には、高速道路の進入路のゲートを閉鎖し、安全確認ができるまで車両の通行をストップしますが、実は、これまで閉鎖作業は手動で行われ、膨大な時間がかかっていました。そこで、自動的に閉鎖するゲートの開発・設計から実機製作までを当社で担当させていただくことになったのです。この仕事は、南海トラフ地震など巨大地震も懸念される社会で、減災に貢献する意義深い仕事でした。そして、従来の設計にとどまらず、実機の開発設計と制作という当社にとって新領域の業務に挑戦できたことは、私たちの自信となり、今後につながる大きな一歩となりました。
そのほか近年の大きな動きとしては、2018（平成30）年にベトナムに海外拠点を開設。3D設計ならびに詳細設計を行っています。さらに、日本国内でもフィリピンや中国出身の社員が働いており、海外進出を果たす日系企業のものづくりを、設計面からグローバルな視点で支えています。また、2023（令和5）年には、福岡中央支店の開設のほか、次世代につながる経営戦略を模索するため「ミライ経営戦略本部」を新設。働き方改革やキャリアアップ支援、DX推進などのほか、水耕栽培で野菜を育てる「わーくはぴねす農場」を設置し、障がい者の雇用拡大にも取り組んでいます。農場で作られた新鮮野菜は、福利厚生の一環として社員に無償で配布しています。

現在、当社では、働きやすい環境づくりのため、執務スペースやエントランスといったオフィスの改修工事を実施中です。その一環として、これまで独立した部屋にあった社長室も、社員が働くフロアの一角に移動。経営陣と社員との距離が近くなり、社内コミュニケーションが一層活性化したと感じています。コミュニケーション面ではほかにも、毎月、月初に行っている30分のオンライン配信で私の思いを伝えているほか、社員たちと一緒にマラソンやゴルフの同好会にも参加。市民マラソンへのエントリーや、ゴルフはプロのレッスンを受けるなど和気あいあいと楽しんでいます。

誰もが、それぞれの能力を持った個性ある存在です。就職活動中は、まだ自分の能力に気づいていない方も多いことでしょう。そんなときは、さまざまなことにチャレンジし、自分の力を活かせる場所を探してみてほしいと思います。当社は多様な産業分野の業務があり、力を活かせるフィールドも多彩です。私自身も、新卒で働いていた建築設計の分野から、機械設計を行う当社へ転職し、以来、造船や自動車分野の業務に携わり、自ら学び、また、お客さまから多くのことを教わりながら、技術者として経験を積み、力を発揮できる仕事にめぐり合えました。また、当社は今後、高速道路の仕事のように事業拡大の可能性も大いにあり、みなさんの自由な発想を求めています。歴史に名を残す発明家も、最初はその奇抜な発想を驚かれたものです。しかし、そんな奇抜な発想はオンリーワンであり、競合も不在です。ぜひ、そんな自由な発想で新しいビジネスのチャンスを当社で模索してほしいと思います。