吉川化成株式会社

今や目にしない日は無いくらい、日常生活に浸透しているプラスチック製品。私たちはあらゆるプラスチック製品の製造を手掛ける老舗メーカーです。当社の歴史は70年以上前、当時まだ珍しかったプラスチックの射出成形技術に着目し、プラスチック製のタバコケース製造を手掛けることから始まりました。その後、旧松下電器産業の依頼で、洗濯機タンクのプラスチック化に世界で初めて成功。この成功を機に会社は大きく飛躍しました。
そんな当社の強みですが、一番はポートフォリオ(製作実績)の多さにあります。同業他社の場合、何か一つの分野に特化している所がほとんどですが、当社は創業からのパイオニア精神を大切に、常に新しい分野への研究・開発に力を入れており、現在では家電にとどまらず、自動車や光学部品、さらに医療機器の分野にも参入しています。もう一つは、製品の企画から設計～製造～販売承認までを自社で一貫して行える体制を整えている事です。お客さまの細かなニーズにも対応できるオーダーメイドのものづくりが実現できる総合力と対応力は、他社にはない当社の圧倒的な強みです。そんな当社の技術は国や自治体からも高く評価いただいており、「関西ものづくり新撰」や「ものづくり日本大賞」など、権威ある賞に数多く選定いただいています。

当社では、全社員の調和なくして目的の達成はあり得ない、だからこそ社員一人ひとりの成長と幸せを願う「総親和」を経営理念とし、創業当初から「人」を何より大切にしてきました。そこで、当社で働く社員を「吉川化族」とし、みんなが家族のように信頼し合えて、働きがいのある環境づくりに力を注いできました。例えば、社員食堂ではボリューム満点で栄養バランスの取れた日替わり定食を1日100円で提供したり、プライベートも充実させてほしいという想いから、年間休日125日・勤務時間は7時間半とするなど、福利厚生や待遇面の充実の他、当社独自の取り組みとして、常務である私と1on1形式の「改善面談」中心に双方向コミュニケーションができる場を年間1000時間かけて行っています。この場では、日頃の業務の中で感じる苦労話や成功体験などを自由に話してもらい私は聴くことに徹します。そしてそこで出された意見はその日のうちに吸い上げ、改善できるところはすぐ改善するよう努めています。この場を通じて「話を聴いてもらえた」という充足感と共に、仕事に対してポジティブに捉えられる社員が増え、会社全体の活性化にもつながっています。

今後の目標ですが、現在当社の中核を担う医療・自動車分野の拡大に加え、住宅分野にも注力していきたいと考えています。さらに2025(令和7)年の大阪万博の出展を目指して、バイオプラスチックを用いた新しいモノづくりも現在進行中です。また、プラスチックというと、何かと環境問題において悪者にされがちですが、実は地球に優しい面もあることをご存知でしょうか。最近では金属やガラスの代替としてプラスチックが使われるようになっているのですが、金属やガラスに比べ加工熱量がずっと少なく済むため、エネルギー消費の面でいえば、プラスチックはとてもエコなものづくりなのです。しかし現状ではこうした情報があまり世間には知られていないので、今後はプラスチックの有用性についてアピールしていくことも、プラスチックを扱う会社としての使命だと感じています。当社はこれからも人・企業・地球により添いつつ、プラスチックの無限の可能性を追求し続けてまいりたいと思いますので、どうぞご期待下さい。