食品パッケージの
パイオニアとして躍進
弊社は、食品や日用品、トイレタリー用品など様々な商品を包むパッケージを提供している企業です。1928年に祖父が創業した会社を受け継ぎ、私が3代目社長にあたります。創業当初は、セロファンなどの輸入代理店を行っていたそうです。透明のセロファンは当時珍しく、飴玉のひねりの個装などに使われていました。その後、父の代になってパッケージの製造・加工に乗り出し、折からの高度経済成長の追い風もあり急成長を遂げました。ちょうど食品メーカーなどがこぞって工場生産を始め、全国に出荷するようになった頃です。全国に配送してスーパーマーケットの棚に陳列するようになると、食品の保存性を高め印刷によって美味しさを演出するパッケージの重要性が大きく向上したのです。弊社は、いち早く食品パッケージを手掛け、パイオニアとしての地位を築きました。弊社の強みの一つは、一貫体制にあります。パッケージの設計から企画、デザイン、製版、印刷、加工、納品に至るまでトータルな提案が可能。お客様のご要望にきめ細かくお応えすることで信頼関係を構築してきました。さらに、独自開発のコーティング技術やデジタル製版にもいち早く取り組むなど、業界の先駆者として走り続けています。
海外で自由に遊んでくる
ユニークな制度も
会社の競争力について問われると、私はいつも「人」だと答えています。機械や工場は、お金を出せば同じものを買えますが、人は違います。同じ300人の社員がいても、優秀でやる気のある300人とそうではない300人では雲泥の差が出ます。ですから、弊社は人材教育に大きな力を注いでいます。研修制度を充実させて、ジョブローテーションによって幅広い業務を経験してもらいます。私自身がそうだったのですが、営業を皮切りに労務や会計、製造など様々な部門を経験することで、より高い視座を獲得することができました。最低限のオールラウンダーを目指して知識の習得に励むのが弊社の方針です。さらに、学ぶだけでなく、よく遊べと私は日頃からみんなに言っています。海外体験制度というものが弊社にはあります。これは、危険な紛争地帯以外ならどこへ行ってもいい。自由に遊んできなさいという制度。特別有給とお小遣いを支給し、1週間ほど海外で自由に遊んでくる。海外研修にありがちなレポート提出もありません。なぜ、このようなことを行うか。すべては視野を広げるためです。自分の価値観とは、実はとても狭い視野の中から形成されています。管理職になったらその苦しさに直面せざるを得ない。若いうちに、自分の視野を広げる体験をたくさんしてほしいと思っています。
明るく楽しく、前向きに
家族のような気遣い
私の座右の銘は、明るく楽しく、前向きに。略してATMです。弊社は、日本で一番大きな会社にはなれない。最も利益が高い会社にもなれない。でも、一番明るく楽しく、前向きな会社にはなれるかも知れない。実は私にも落ち込む時があります。かなり落ち込んだ時に、大阪支店時代に上司だった方から電話がかかってきたのです。「合言葉をつくったから、大阪支店に来たら言ってね」と言うわけです。それがATM。明るく楽しく、前向きに。電話を切った後に、私を元気づけようと思って言ってくれたんだと気づきました。家族のように周囲の人を気遣うことができる。そんな社員がたくさんいるのも弊社の魅力です。自ら絵を描き行動できる人。状況に応じて臨機応変に対応できる人。そんな方々と一緒に新しい東タイをつくっていきたいと思っています。