仕事の60%は人間力で決まる
会社を支える原資は人づくり
私が10代の終わり頃に一家で中標津町から釧路市に移り、そこから父が設備関係の仕事を始めました。高校卒業後、一時サラリーマンをしていましたが3年で辞め、翌日にはスーツから長靴姿に変わり、父と一緒に働き始めたのが今につながっています。約30年経ちこの仕事で一番大切なことは「人間力」だと強く実感しています。仕事全体のうち60%は人と人との関係性が重要だと思います。技術ももちろん大切ですが、私の運営方針は社員の潜在的な人間力をどのように引き出していくかが大きなテーマ。実は私も若い頃はこの点で苦労しました。模索しながらも現場に飛び込みお客様の話を聞くようにした結果、ひとつひとつの信頼関係ができあがり、さらなるモチベーションになった気がします。当社の社員が地域のお客様から頼りにされ、地域にとってオンリーワン企業になるために、原資となるのは社員の人間力です。創業から65年以上となり今後は100年企業を目指す中で、社員が働きやすい環境や人として成長ができる、そんな会社作りを実践しています。
給排水空調設備は重要なライフライン
人のため・地域貢献を実現できる職場
近年、地域貢献や人の役に立ちたいという若い人材が当社にも多くなっています。当社が請け負う給排水空調設備は重要なライフラインであり、人間の体で言うと毛細血管のようなものです。そう考えると当社はまさに人や地域のための仕事をしていると言えます。人が生きるためであり、ひいては地域の公共にもなり、若い人にとって大きなやりがいを感じられる仕事だと自負しています。まずは仕事を好きになることが大事。本当に仕事を好きになれば一生懸命チェックをして、お客様ともコミュニケーションを取ろうと努力できるはずです。そこが仕事の軸になり自分のやり方も見え、社員それぞれの個性が生まれます。その個性は大事に育ててあげたいと思っています。また設備の仕事は大きな公共事業から各家庭のメンテナンスまで様々です。例えば数千円ほどの水道管の修理も請け負います。私は小さな仕事をできないと大きな仕事もできないと考えており、家庭の困りごとにも快く対応し、お客様との信頼関係を積み重ねていくことが大事だと思います。地方の人口減少が問題になり都会に出る企業もありますが、ベースとなる地域のために仕事を続けることには大きな意義があります。
社長自ら行う社員との1on1や
健康・環境への先進的な施策
社員の希望や相談事を聞くために、私と1対1の面談を年に一度実践しています。困ったことや悩み、給料や人間関係についてなど個人的な話を聞くと、私と社員との距離も近くなります。独立したいとの希望を話してくれた元社員とは、現在も当社の仕事を受けてもらいお付き合いがあります。またSDGs推進グループを立ち上げ、当社としてSDGsに関連する現在と将来の取り組みを整理し「綜合設備のSDGs宣言」を公表しました。以前から地域貢献としてゴミ拾いなども行ってきましたが、事業の側面からもCO₂削減などの取り組みを進めています。その中で「健康経営」として社員の健康を保つ施策を構築しました。50歳以上には毎年、若手社員でも数年に一度は人間ドック補助を出し、全社員ががん保険に加入しています。この根底には健康なくして安全はないとの考えがあるからです。また必要な資格取得は当社が100%補助しています。最近も「給水装置責任技術者」という難しい国家資格を女性社員が取得しました。女性社員については現場管理や書類作成を専任する「建築アドバイザー」を増員する予定です。現場でも女性社員は活躍しており、毎日元気に作業着を着て現場に向かっています。今後も多様な若い人と一緒に、会社づくりを進めていきたいです。