印刷にとらわれず要望に応え事業展開
弊社は印刷、製本、企画、システム開発、広告などを行う会社です。1945年11月の創業で、2025年に80周年を迎えます。社是に「お客様の要望をかなえる商品・サービスを創る」を掲げています。創業時の判子屋から、印刷業として高度経済成長期のなかで躍進し、さらにお客様のご要望に応えようと取り組む中で、ウェブや動画、人材派遣、マーケティング、システム開発など、情報を活用する様々なノウハウがつきました。現在もカタログやポスター、パンフレットといった商業印刷物や、教材、取扱説明書の製作など印刷が中心の商材もありますが、事業の幅はかなり広がり、「印刷というハードをもった広告代理店」的な存在となっております。お客様から依頼されたものを提供するだけではなく、お客様がその成果物から何を成し遂げたいかまで考え、それを達成するための最適なアプローチとは何かまで思考をめぐらせて、寄り添います。大企業とも中間業者を介さずに直接取引を行い、ワンストップで様々な情報を整理・活用できるほどに、信頼をいただいております。
資本主義ならぬ人本主義人が企業を育てる
印刷業界は、これまでに比べて値段や技術の差は小さくなっています。これからは資本主義ならぬ「人本主義」。これは弊社の造語ですが、競合の中から選ばれるには、社員の人間力が重要だと考えています。お客様の立場になれば、自分のことを考えて一生懸命になってくれる人に仕事を依頼したいし、長く付き合っていたいもの。お客様から社員のことを褒められる時が、私もいちばん嬉しい瞬間です。弊社は「大手」と呼ばれる企業ではありません。ですから、社員は「数万分の1」ではなく「350分の1」として、仕事を担います。一人一人の重みや期待、やりがいはひとしおで、隣の人はライバルではなく仲間。私は社内の助け合う雰囲気も、誇らしく思っております。以前に、ある案件でミスがあった時、そのカバーのために朝早くにたくさんの社員が駆けつけてくれたことがありました。最終的には「こんなにいなくても大丈夫」というほど仲間が集まってくれて、「いい会社だな」と手前ながらに感動しました。会社にとってはピンチでもありましたが、私にとって忘れられない出来事でした。
感動大賞や絵本製作で社員間交流と社会貢献
約20年前、私の夢のひとつとして「社会貢献として子どもたちのために1億円使いたい」と掲げました。それはまだ達成できていないのですが、その直後からこれに賛同した社員有志による「絵本プロジェクト」が続いています。印刷業として何か自分たちにできることはないか考え、いじめや虐待などをテーマに、メッセージを込めた絵本をこれまでに9冊作っています。絵本は公共施設などに寄付し、例えばそれを読んだ子どものうち1人でも「いじめはよくない」などと思ってくれたら、この本の存在意義はあると思うのです。年齢や部署の異なる社員たちが、思いをひとつに絵本を作っています。また、弊社では恒例となっている日常から感動した出来事を募り投票する「月間感動エピソード大賞」では、賞状授与とエピソード集の製本をしています。情報を扱うプロとして、感動や感性は大切です。社員同士やお客様とのやり取りなどで直面した感動エピソードを共有することで、普段は接点のない社員同士の交流にも繋がっています。他にも社員の家族も含めた「昇格者奨励会」や「職場参観日」など、社員の家族も大切にした制度は、人を大切にする弊社らしさだと思っております。