株式会社SANTSU

弊社は1993年の創業以来、食品および農業分野の専門商社として事業を展開してきました。2025年、33期を迎えた節目を第二の創業期と位置付け、社名を三通国際商事株式会社から株式会社SANTSUと改め、コーポレートアイデンティティ(CI)も刷新。企業スローガンとして「らしさで創る。えにしで紡ぐ。」を策定しました。これは弊社の独自性と、これまでたくさんのご縁によって成長してきた感謝の気持ちを表現しました。
第二の創業では、これまでの主力事業であるアグリ事業と食品事業に、新たに水産養殖事業を加え、持続可能な食料生産へのさらなる貢献を目指しています。長きにわたり弊社の屋台骨を支えてきたアグリ事業は、中国にある自社工場で土壌改良材・肥料・バイオスティミュラントを製造し、日本に輸入・販売しています。とくに腐植酸系土壌改良材は、全国でもトップシェア。土壌の炭素貯留性を高めるので大気中のCO2削減にも寄与します。

もう一つの柱が、食品事業です。私たちは「土壌から食卓まで」というコンセプトのもと、良質な農産物を活かした加工食品をお届けしています。中国の自社工場で製造し、日本へ輸入する仕組みを整えることで、栽培から加工、販売までを自社でコントロールできるのが強みです。
主力はポテト加工品。最大の特長は、一般的な冷凍ではなくチルド（低温）で流通させることです。冷凍品に比べて食感や風味が損なわれず、解凍の手間も不要。すぐに調理に使える利便性から、外食チェーンや病院給食など、品質にこだわる現場で高く評価されています。150日間の賞味期限を実現するために、無添加かつほぼ無菌状態で製造する独自の技術を確立しました。
さらに大豆食品「豆腐干（トウフカン）」にも注力しています。2000年以上前から中華圏で食べられてきた伝統食を麺状に加工したこの食材は、高たんぱく質・低糖質・グルテンフリー。ラーメンやパスタの代替として、また主食にもおかずにもなる新しい食材として、日本市場での普及を進めています。著名な料理家との協業により100種類以上のレシピを開発し、家庭でもプロの現場でも幅広く活用できる提案を続けています。

2025年、新たに加わったのが水産養殖事業です。世界的に海面養殖から陸上養殖への移行が進む中、私たちは水槽や水処理設備、酸素供給装置など、養殖に欠かせない資材を供給。中国では2007年から水産養殖用飼料事業を手がけ、大手陸上養殖企業への供給実績を重ねています。その経験とネットワークを活かし、日本での本格展開を見据えています。陸上養殖は、水質や水温を安定的に管理でき、台風や海水温の変化など自然環境の影響を受けにくいのが特長。さらに養殖で生じる副産物を農業に還元し、資源を循環させる仕組みづくりにも挑んでいます。海と陸、農業と水産業をつなぎ、無駄を減らしながら新たな食の価値を創造する。それがこの事業の使命です。
私たちの成長の根底にあるのは「えにし（縁）」の力です。1989年の来日以来、数え切れない出会いとご縁が私たちの可能性を広げ、挑戦の道を切り拓いてくれました。
土壌から食卓、そして海を見つめ、持続可能な食の未来をつくる。それが私の夢です。これからも、人と自然にやさしい循環型の仕組みを育み、次世代へ誇れる食の価値を紡ぎ続けます。