日昭電器株式会社

1962年の創業以来、弊社は顧客のニーズに合った製品を設計から開発、製造までを一貫して請け負う製造業――いわゆる「OEM（=Original Equipment Manufacturer、他メーカーからの委託製造業）」と呼ばれる産業機器メーカーです。主に電子機器を取り扱っていますが、特徴的なのはその内容が分析器や計測機器、エレベーターの制御基盤など多岐にわたっていること。完成品では、その動作確認までの一連の作業を引き受けます。担当する製品によって様々な業界に携わることができるため、画一的な作業ではなく変化に富んだ仕事内容であることが、弊社の仕事のおもしろいところでしょう。
それぞれのエンジニアはお客様の担当者と直接話し合い、製品のゴールを定めて製作にとりかかります。顧客のニーズを形にし、納品後もメンテナンスまで請け負うため、一度担当を持てばお客様との付き合いが十数年と長きにわたることも。大量生産ではなく、かつ機械化できない微調整など細やかな作業を要する装置も多いことから、担当者がひとつひとつの製品に責任をもってじっくりと向き合います。
国内に自社工場を持たないメーカーが増え、OEMの需要が高まっている反面、製造だけなら海外へ発注するメーカーも少なくない中、弊社がお客様から大きな信頼を得ているのは、このきめ細やかさと担当者それぞれの責任感が高く評価されているがゆえと自負しています。

小ロットで多品種を取り扱う弊社では、基本的にひとつの製品をひとりかふたりのエンジニアが担当します。一人前になるまでに7～8年を要しますが、それまでは先輩のやりかたを見て覚えていきます。前述のとおり、次々に新しい装置を手掛けることになるのでマンネリ化するということがありません。常に新しいものを設計・開発していくため、座学での研修に出ることもあるものの、現場での体験を通して自然に技術が身に付き蓄積することができるのは大きな利点ではないでしょうか。
こつこつとした作業が多いこともあり、弊社では働きやすい環境づくりにとても力を入れています。職場の整理整頓はもちろん、女性の従業員も多いためものを持ち上げる作業がなくなるよう、床にものを置かないといった小さな配慮を欠かしません。集中力を要する仕事も多く、その時間が快適であるように、と些末なことでも気づいたことはすぐに改善するよう心がけているのです。

産みの苦しみから育ての喜びまでを感じられる、まさにものづくりの醍醐味が詰まった弊社。ものづくりが好きな人が多く集まっていますが、中でも最も活躍できる人材は電子の基礎知識もさることながら、“本質を見極められる人”。ただ言われるがままに製作するのではなく、お客様が真に求めているものはなにかを察知し、時には先方にアドバイスや提案をすることも必要です。一介のサプライヤーではなく、お客様の良きビジネスパートナーであるために、付加価値をもたねばなりません。そのためには、常に疑問を持ち、自ら調べて考え、さらには問題提起やアイデア出しまで、適切な相談相手に成長してほしいと願っています。そして、私自身も「素直なこころ」で社員に接することを常に心がけています。
AI化や技術進化が著しいこの時代。技術の底上げをしつつ変化のスピードに迅速に対応し、ゆくゆくは日本一のOEMの会社に。そんな気概をもつ人とともに歩んでいきたいと考えています。