松尾株式会社

弊社の創立は1921年。実に100年を超える歴史を誇る企業です。当初は金物を中心とした御用商でしたが、３代目にあたる父が金物や鋼材から産業機械に取扱商品を転換。以来、「産業機械の総合商社」として高度経済成長の追い風を受け急成長を遂げました。その後、平成不況やリーマンショックなど、時代の逆風を受けることもありましたが、新たなサービスの確立や様々な改革で乗り切ってきました。
現在では、産業機械の総合商社として土木、鉱山機械、特殊金属、鋳造品、工業用ゴム、化成品、バルブ管材類、軸受、電動機器など、実に多様な製品を取り扱っています。そのバリエーションの豊かさは、お客様の幅広いご要望にお応えするために多種多様な取扱メーカーと信頼関係を築いてきた証しと言えます。モノを製造できない商社の存在意義とは、つまるところお客様の要求に高い価値を提供し喜ばれること。この高い価値を私たちは「スピード」と「密着力」と定義しています。スピードは文字通り素早い対応。例えばお客様からの質問にその場で即答できる力。密着力とは、お客様の背景を知りそのニーズに合う製品を熟知し、提案できること。この高い価値を常に提供できるようにするために、私たちは社員教育に全力を注いでいるのです。

弊社は、社員教育に年間一人あたり約40万円費やしています。外部のコンサルタントや教育機関を活用して、財務、営業、マネジメント、教養、ビジネスマナー、安全教育など、多岐にわたるジャンルを受講可能。受けたい講座に自ら参加してもらうケースやこちらが各人に受講を推奨する場合もあります。受講料や交通費は全額会社負担。資格取得も受験費用と交通費、テキスト代などの費用も全額会社が負担しています。しかも、業務に関係ない資格でもOK。例えば、調理師の資格を取りたいという希望でもいいのです。営業ならお客様と接点をもつことが大切。釣り好きの方、ゴルフ好きの方、食べ歩きが好きな方、色々なお客様がいらっしゃいます。そうした方々と接点をつくるためには、社員の多様性が武器になると考えています。
採用方針は、基本的に仕事が増えたから人を採用するのではなく、仕事を増やすために人を採用するという考え方です。次のステージへ、ステップアップするための採用。おかげさまで昨年はたくさんの応募がありました。私たちのお客様は、世の中を良くするための生活環境やインフラを提供している企業が多数。そんな方々と社会貢献を果たすためには、高いレベルの人材を育成する必要があるのです。

社員を教育して成果を期待し、成果を正しく評価して報酬分配する。これが松尾の柱です。従って教育と同様に重要視しているのが人事評価制度。2016年から2年ほどかけて確立し、運用して5年が経ちます。大きな特長は相対評価ではなく絶対評価であること。他人との比較ではなく、いわばオリンピック標準記録のようなもので、一流の社員として認められるラインを設定してある。みんながAランクになればいい会社になれると思います。そして、多数ある評価軸を全員が共有して常に向上心を高めています。また、毎年決算賞与として営業利益の一定割合を社員に還元するというルールがあります。その報酬は、自分たちが汗を流して稼いだ売上の一部であること。さらに、その売上の一部を教育費として活用することで自分たちのレベルを上げ、より高い価値にしてお客様にお返しする。それが顧客満足度につながりさらに売上が増える。こうした報酬の仕組みをみんなが理解しているから能動的になれる。これが松尾の原動力なのです。