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北栄運輸株式会社

運輸

その他

勤務先:北海道

北海道版2025(2024年4月発行)

安全・安心な運送のために
働きやすい会社であり続ける

安全・安心な運送のために
働きやすい会社であり続ける

北栄運輸株式会社 代表取締役社長

木原 雅史

きはら まさふみ

PROFILE

1972年生まれ。1991年に同社に入社し、ドライバーとして経験を積む。取締役営業部長、常務取締役を経て、2013年4月に代表取締役社長に就任。2023年からは(有)常呂トラックの代表取締役社長も兼務している。

徹底した品質管理で
安全・安心な食品を届ける

1953年の創業以来、トラックによる運送事業を行ってきました。当社が運送する荷物の約半分を占めるのが、創業当時からの取引先である株式会社ホクリヨウ様の鶏卵です。
鶏卵は割れやすい商品ですが、実は運転や荷下ろし時の破損というのはほぼありません。それよりも重要なのは、食の安全を守る観点からの、徹底した温度管理です。箱内の温度は5〜15度にキープする決まりになっており、鶏卵運送用のトラックには冷蔵だけでなく、加温機能も搭載しています。
車両の洗浄消毒も非常に重要です。ニワトリに害のある菌を農場に持ち込まないよう細心の注意を払っており、鶏卵の運送を終えて会社に戻った全てのトラックを徹底して消毒しています。時折、抜き打ちで菌検査が行われることがありますが、これまで一度も基準値を超えたことはありません。

自社のリスクや業界の課題を
見越したチャレンジ

鶏卵のほかには、自動車メーカーの部品や地元・北広島市の学校給食の運送を行っています。2023年2月からはM&Aによって北見市にある有限会社常呂トラックの事業を引き継ぎ、採石業もスタートしました。若い世代に魅力のある会社にしていきたいと考え、経営の視点から人材の確保や若返り、福利厚生の見直し、車両の入れ替えなどに力を入れています。採石業にも着手した理由は、予測困難な時代といわれる今、運送業だけでは経営が困難になるときが来ることもあるかもしれないと考えたからです。次の代、さらにその次の代のことを考えたときに、あえて異業種に挑戦しようという思いが芽生えました。
今、物流業界は、働き方改革関連法の制定による時間外労働時間の上限規制、いわゆる「2024年問題」への対策に追われています。この問題は運送会社だけのものではなく、荷主企業にも影響が及ぶといわれているので、私はこの法律が制定された2019年頃から取引先を訪問し、協力をお願いしてきました。口頭の説明だけではなかなか伝わりづらいと感じ、ドライバーの勤務時間を全てデータ化。時間外労働時間削減の必要性を目に見えるかたちにして提案したことで、人件費の交渉などもスムーズに進むようになりました。
今回のような法令規制は、物流業界だけでなく世の中全体に関わる大きな問題ですが、この機会をチャンスと捉え、ドライバーの労働環境の見直し・改善につなげていきたいと考えています。

従業員が働きやすい会社を
つくるのが経営者の仕事

経営者になってからの10年間、自分自身のドライバーとしての経験を生かし、働きやすい環境づくりを進めてきました。キャリアアップのための免許取得費用を会社で支援したり、退職金制度、定年退職後の再雇用制度、産休・育休制度を設け、福利厚生の充実を図りました。また、賞与も年3回に増やしました。それが功を奏したのか、昔は30名ほどしかいなかった従業員が、気付けば110名にまで増えました。離職率も下がり、長く働いてくれる従業員が多くなったことは本当に喜ばしいことです。
当社は3年ほど前、国土交通省・全日本トラック協会が定める評価基準をクリアし、「安全性優良事業所」として認定されました。これは従業員が安全第一に仕事をしてくれているおかげです。みんなが無事故、無違反で働いてくれることが、私にとっては最高にうれしいこと。「従業員にとって良い会社」にしていくため、これからも働く人を第一に考えた経営を行っていきます。
創業から北広島市に根ざし、事業を続けてきた同社。事業展開に伴い、恵庭市、岩手県にも営業所を有する。大型のドライバンをはじめ、冷蔵車、家畜車、タンクローリーなどさまざまな車種をそろえており、全部で110台ほど保有。冷蔵・加温機能が搭載された車両は流通しておらず、鶏卵運送用のトラックを入れ替える際は架装トラックを新車で購入。

北栄運輸株式会社

所在地
〒061-1113
北海道北広島市共栄町1-13-5
電話番号
011-372-3346
設立
1963(昭和38)年2月